「固定金利と変動金利どちらが良いのだろう?」
「変動金利って安いけど、変動するから不安・・・」
住宅ローンには、大きく分けて変動金利型と固定金利型の2パターンがあります。
その中で、変動金利は文字通り「変動する」金利なので、上記のような悩みはよくあることだと思いますが、将来変動するかどうかは誰にも分かりません。
だからと言って、金利が低い変動金利型タイプを何も考えずに選択してしまっていいのか、というとそうではないと思います。
いざ変動した時の注意点だけはしっかりと理解しておいた方が良く、そこをしっかりと理解した上で変動金利型を選択するか否かでは、契約後の安心度合いも大きく異なって来ると思います。
変動金利は非常に金利が安いです。その金利の低さが魅力すぎる故に、注意点を理解せずに契約してしまっている人が多いように感じています。
この記事では、私が元々銀行員時代に得た経験や、ファイナンシャルプランナーとしての知見を活かし、変動金利型住宅ローンの注意して欲しい点をお伝えします。
住宅ローンの金利選択の際の参考にしていただけたら嬉しく思います。
それでは、いきましょう!!
5年ルール
突然ですが、皆さんは変動金利型の金利がどのくらいの頻度で見直しがされ、実際にいつ金利が変化するのかはご存知でしょうか。
結論として、実は金利に変動があった場合でも「5年間」は住宅ローンの支払い内容に変更はありません。
それはなぜか。
実は変動金利型の住宅ローンには「5年ルール」というルールが適用されていて、金利が変動した場合でも、5年間は毎月の返済額が変わらない仕組みになっているのです。
しかしながら、金利自体は半年に1度の頻度で見直しがされているので、気づかない間に実際の金利は上がっているということがあり得るのです。
金利が上がった分の利息はどこに?
半年に一度の頻度で金利の見直しは行われているものの、5年間は毎月の返済額が変わらないことを前述しました。
そうなると、皆様の中で一つの疑問が生じてくるのではないでしょうか。
「金利が下がった分の利息はどこに・・・?支払わなくていいの・・・?」
払わなくて良いわけはありません(笑)
では、いつ払うのか。
結論としては、住宅ローン契約の終盤に返済を求められることになります。
なので、終盤になって返済がきつい・・・と言う事態になってしまう可能性がなきにしもあらず、ということになります。
125%ルール
ここまで、金利が上がっても5年間は返済額が変わらない「5年ルール」という仕組みをご説明しましたが、変動金利型住宅ローンには実はもう一つのルールがあるのです。
それが、「125%ルール」です。
先ほど金利に変動があった場合でも、5年間は返済額が変わらないということをお話しました。
では、5年後に金利が上がった分だけ青天井に返済金額が上がってしまうのか。
仮に上がってしまったらどうか?
例えば、月々5万円だった返済額が10万円や20万円に上がってしまったら・・・
恐らく、相当家計を圧迫させるような事態になってしまうかと思います。
そこで、そういった金利が上がった場合でも青天井に返済額が変わってしまうことを抑え、元の返済額の125%までに抑えようとする仕組みがあります。
これはありがたい仕組みですねぇ。
という気持ちであるかと思いますが、ここでまた一つ、疑問が生じてくるのではでしょうか。
「125%で抑えた分の利息はどこに・・・?払わなくいいの・・・?」
もう一度言います。
払わなくて良いわけはありません(笑)
結論としては、先ほどの5年ルールと同様に、契約の終盤に返済を求められます。
なので、5年間返済額を変えないために抑えた分と、125%以上返済額が増えないように抑えた分の両方を将来負担する可能性が発生するかもしれないということになります。
まとめ
ここまで、変動金利型住宅ローンに存在する2つのルールである「5年ルール」と「125%ルール」についてご説明をしてきました。
変動金利型住宅ローンの金利については0%台のものが多く、中には0.3%を下回るような金利の商品もあります。
その金利の低さ故に、どうしても注意点への意識が薄れてしまうことも多々あるかと思います。
そこで、今回「5年ルール」と「125%ルール」の話を中心に、変動金利型住宅ローンの注意点についてお伝えしてきました。
改めてですが、変動金利は将来的に金利が上がる可能性もあれば、下がる可能性もあり、どうるかは誰にも分かりません。
なので、変動金利が良いのか、固定金利が良いのかは結果論でしか言えないのです。
しかしながら、今できることはしっかりとやって、十分に比較検討する必要性はあると思うので、その一助になればと思い、本日お伝えしてきました。
ちなみに最近では、5年ルールがない住宅ローンも存在するようなので、その辺りも確認した上で是非ご検討いただけたらと思います。
ぜひ冷静な判断で、良い住宅ローンの契約をして、ハッピーな人生を送っていきましょう!
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